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『ギバーテイカー』は、2023年にWOWOWの連続ドラマWで放送された、被害者遺族である刑事と、更生して社会生活を送る元少年のサスペンスドラマです。原作はアフタヌーンで連載された漫画「ライフ2 ギバーテイカー」となります。
本記事では、テレビドラマ版のストーリーや人物像、原作との違いを解説していきます。

ドラマと原作ではかなり設定に違いがあるよ!
注目はドラマ版の椿理子(つばきりこ)!
原作漫画はこちらです。
ギバーテイカーの概要
放送期間・話数
・放送期間:2023年1月22日~2月19日
・話数:全5話
制作局・スタッフ
制作:WOWOW、テレパック(協力)
監督:鈴木浩介
脚本:小峯裕之
音楽:林ゆうき、奥野大樹
キャスト
中谷美紀
菊池風磨
池内博之
深川麻衣
馬場ふみか
袴田吉彦
遠山俊也
平山祐介
清水伸
七瀬公
斉藤由貴
吉沢悠
池田鉄洋
ほか
原作
漫画:『ライフ2 ギバーテイカー』(作者 すえのぶけいこ)
講談社の月刊誌「アフタヌーン」にて2016年から2018年にかけて連載。
同じく、すえのぶけいこ先生の作品である人気漫画『ライフ』とのつながりはありません。

2007年にドラマ化された、高校生のいじめを描いた少女漫画だね
累計発行部数1,000万部を突破しているんだ
ギバーテイカーのあらすじ
小学校教師の樹(いつき)は、6年生の貴志ルオト(きし・るおと)に、8歳の娘・穂乃花を殺害された過去をもつ。ルオトは「人を殺してみたかった」と語った。
12年後、教師を辞めて警察官となった樹は、神奈川県警の都筑中央警察署の刑事として、事件解決に奔走していた。
誰よりも犯罪を憎み、被害者の気持ちに寄り添える樹であるが、その想いが強すぎるがゆえに組織の方針とは異なる単独行動に走ることも多く、上司や同僚の評価は芳しくない。
そんなある日、樹は元夫の優一から、ルオトが医療少年院を退院したことを告げられる。
ルオトは24歳を迎えていた。
その後、樹のアパートの部屋の前に、風鈴と飴の包み紙が置かれる。包み紙には「あなたの大切なものをもう一度奪います」と、ルオトを匂わせるメッセージが書かれていた。
ギバーテイカーの魅力
被害者遺族の人生にスポットを当てた作品
本作の最大の魅力は、主人公が刑事である前に、一人の被害者遺族であるという設定です。
樹はルオトを許さず、事件の記憶を抱えたまま刑事の仕事に人生を捧げるという、つらい人生を選択しています。

一生懸命忘れようとするつらさとはまた違った、終わりのない迷路みたいつらさがあるんじゃないかな…
主人公のメンタルが強い
教師を辞めて警察官となり、犯罪を許さないことに人生を懸けた樹のメンタルは、まさに鋼です。
怒られても表情を崩さず飄々としており、納得のいかない指示があれば、相手がキャリア官僚であろうと食い下がります。

以下、樹が怒られる主なシーンだよ
・他課の応援という立場で入った捜査で、本部の指揮を仰がず被疑者を逮捕したことを刑事課長が注意する。
・これに対して樹は「謝ってきましょうか?」と返す。

つよい
・強盗殺人事件で、管理官の宇賀神(袴田吉彦)は、父を亡くしてショックを受けている少女から、すぐにでも犯人について聴取するよう命じる。
・しかし樹は、少女の気持ちを尊重してすぐに聴取は行わなかった。
・苛立った様子で再び聴取を命じる宇賀神だが、樹は毅然とした態度で断る。
・宇賀神がついにブチ切れるが、樹は宇賀神が床に捨てた書類を拾い、席に戻る。

あんなに皆の前で怒鳴られたら、トイレで泣いてしまうよ…
・強盗殺人事件の被疑者である金田が自殺。その直前に樹は金田とたまたま接触し、取り逃がしていた。
・捜査会議の場で、宇賀神は怒りを抑えながら、被疑者死亡で送検するよう指示を出す。
・そこで樹が「自殺と断定するのは早い」「もう少し捜査をしたほうがいい」と異を唱える。

このときの宇賀神の「信じられない…」みたいな顔がちょっと気の毒だ

我慢の限界に達した宇賀神が「金田はお前が殺した」とかなり攻撃力の高い言葉を樹に放つんだけど、ここでも樹はぐっと堪えるんだ
貴志ルオトの目的
「ギバーテイカー」の最大の謎は、貴志ルオトの目的です。
穂乃花を殺害した理由について、ルオトは「人を殺してみたかった」と話しています。
ところが少年院を出た後は、なぜかその母である樹を狙い始めるのです。
また、大人になったルオトはより狡猾になっており、人に取り入って支配する方法を身につけています。
ルオトが人の心を操る際に使う言葉が「Giver(ギバー:与える者)かTaker(テイカー:奪う者)か」というものです。
「奪われてばかりの人間は、奪うことでしか幸せになれない」というルオトの言葉は、思うように生きられない若者たちを魅了し、思い通りにあやつります。

ルオトは与える側のふりをして近づき、実際には相手を支配して利用する、上位テイカーといえるね

多くのサスペンスドラマは「誰が犯人か」が一番重要になるけど、「ギバーテイカー」は最初から「ルオトが何のためにこのようなことをするのか」「ルオトがなぜこのような考え方になったのか」を中心に事件と謎解きが展開されていくよ
ギバーテイカーの重要な登場人物

ストーリーの流れとともに、重要な人物を紹介していくよ!
倉澤樹(くらさわ・いつき)
倉澤樹/中谷美紀
神奈川県警察の都筑中央署刑事課に勤務する巡査部長です。
小学校教諭をしていた12年前、勤務先に在籍する6年生の貴志ルオトに、娘の穂乃花を殺害されるという悲惨な過去があります。

ルオトに娘を殺されたのは、地元の「たかひら風鈴祭」の会場だったんだよね

そうだね
娘と一緒に行く約束をしていたお祭だったんだけど、樹は残業で約束の時間に間に合わなかったんだ

それを、樹はずっと後悔してるんだよね
ルオトへの憎しみを忘れられない樹は、教師を辞めて警察官に転職します。
普段の口調や振る舞いは穏やかで淡々としている樹ですが、自分の意見は簡単に曲げません。
被害者のためなら、組織の命令に反してでも自分が正しいと思ったことをやり抜く強メンタルの持ち主です。

上司や同僚からは、あまりよく思われてないんだよね
職場の人たちは樹にけっこう冷たいんだよ…
また、作成する文章はきれいなようで、相棒の今井にさすが元教師だと褒められています。
樹が警察官になることに夫の優一は反対し、それがきっかけで離婚しています。婚姻中の旧姓は「小野塚」です。
小野塚穂乃花(おのづか・ほのか)
小野塚穂乃花/松岡夏輝
樹と優一の娘です。
隣の家に越してきた貴志ルオトに憧れを抱いていました。
ピアノ演奏が好きで、小学校の音楽室で「アマリリス」を弾き、ルオトに聴かせたこともあります。
しかし、「たかひら風鈴祭」の夜、母と行くはずだった祭会場で貴志ルオトに殺害されてしまいます。
享年8歳でした。
貴志ルオト(きし・るおと)
貴志ルオト/菊池風磨(小学生時代:志水透哉)
小学6年生の時、「たかひら風鈴祭」の会場となっていた神社の境内で、穂乃花をナイフで刺して殺害します。
理由については「人を殺してみたかった」と語りました。
当時ルオトを確保した刑事・篝(かがり)は、「あんな澄んだ目をした殺人鬼は見たことがない」「まるでモンスター」と話しています。
その後、ルオトは医療少年院に送致され、専門家による特別な更生プログラムを受けました。現在は、「小林一真(こばやしかずま)」と名乗り、津山が経営するパン屋「幸せの穂」で住み込みで働いています。
なぜか樹に執着しており、狡猾な手段で追い詰めようとします。

「ルオトは更生した」とみんな口を揃えるんだけど、そうではなかったんだ
今井要(いまい・かなめ)
今井要/池内博之
樹のバディで、階級は警部補です。
捜査能力は高いものの、生真面目な性格で同僚から煙たがられています。

名目上は樹の目付け役なんだけど、実は厄介者同士でコンビを組まされているだけという…
常に物事を冷静に分析し、事態を冷静に分析します。
樹に対しても、足りない点は論理的に指摘します。

始末書(反省文)の使いまわしを樹に指摘した時、樹は「同じことを思っただけ」と受け流そうとするんだけど今井は冷静に「それなら反省を次に活かせていないという別の問題が生じることになる」とツッコむんだ
樹の推測にも耳を傾けて知恵を貸し、正しいと思ったことは一緒に上司に掛け合うなど、バディとして信頼できる存在です。
また、樹の被害者遺族としての熱意は評価しているようで、コンビニ強盗殺人事件の捜査では、被害者の娘・弥生(桜田ひより)の聴取に樹を推薦しました。
樹に対する口癖は「あなたは刑事に向いていない」です。
有坂弥生(ありさか・やよい)
有坂弥生/桜田ひより
父を強盗犯に殺害された、17歳の少女です。
コンビニを経営する父の手伝いをしていたとき、店で万引き犯を見つけ、父に知らせました。
しかし、犯人を追いかけた父は命を奪われてしまいます。

事後強盗というやつだね
通常の強盗は、暴行や脅迫に乗じて財物を奪う「暴行等→奪取」の行為を指しますが、逆に財物を奪い、逃げるために人に暴行等を加えるという「奪取→暴行等」の「事後強盗」も強盗と同等の罪になります。
父が殺害される原因を作ったのは自分だと考えた弥生は、自分を責め、心を閉ざしていました。
しかし、その気持ちを誰よりも理解できる樹が励ましたことで、弥生は少しずつ前向きになり、犯人の似顔絵作成に協力します。
これにより、犯人は金田佑であることが明らかになります。

最終話では、元気な近況を綴った手紙と青森りんごを樹に送っているよ
金田佑(かねだ・ゆう)
金田佑/櫻井健人
年齢は21歳で、少年時代に窃盗罪と傷害罪で逮捕されたことがあります。
コンビニで万引きをし、追ってきた弥生の父を殺害しました。
強盗事件の少し前に、知人を介してルオトと知り合い、その影響で「テイカー(奪う者)」を目指すようになります。

脅迫文と風鈴を樹の部屋の前に置いたのも、この金田なんだ
信頼するルオトの指示を受けて協力したんだね

コンビニの商品を奪って、さらに追ってきた店長の命まで奪ったのも、とっさにルオトの教えが影響したんだろうね
警察に追われた金田はルオトを頼りますが、ルオトにより、自殺に見せかけて殺害されてしまいます。
遺体の側には「Giver or Taker?」という落書きがあり、ルオトに娘を奪われたことのある樹だけがルオトの犯行であると心証を得ることのできるものとなっていました。
椿理子(つばき・りこ)
椿理子/深川麻衣
樹の同期で、同じ警察署の生活安全課に配属されている警察官です。
樹の親友という設定で、一緒に飲みに行って昔話をするような場面もあります。
しかし、ルオトに関しては「刑事なら少年の更生を信じるべき」「更生を信じたほうが樹が楽だ」など、樹の考えを否定する発言が目立ちます。

理子は樹が娘をルオトに殺害されたことを知ってるのになんで…?

少年警察の理念とか、これまでの樹との付き合いもあっての発言なんだろうけどね

それを踏まえても、子どもを理不尽に奪われた母親に対する言葉としてはデリカシーが足りないような…
このあとも理子は、樹を無自覚に傷つけます。
「金田はお前が殺した」と管理官に言われ、休暇を取った樹。
実際はルオトの母に会いに行っていたのですが、刑事課員は「さすがに金田の件で心が折れたのではないか」と話しています。
それを立ち聞きした理子は、何やら思案顔に…。

嫌な予感しかしないんだけど

ルオトについて調べるために保護司から話を聞いた後、身分を明かさずルオトを見に行くんだ

なんだ、自分の目でルオトという人物を確認しに行ったんだね
ルオトに新作パンを勧められ、ルオトの顔をまじまじと見つめてしまう理子。
観察眼に優れたルオトは、すでに理子の正体に察しがついているようですが、理子は穏やかなルオトの笑顔にすっかり騙されてしまいます。

外見ではわからないもんね…だめだったか
ルオトを自分の目で見て、その更生を確信した理子。
そこでルオトが考案した新作パンを、樹との仲直りの手土産にもっていくのです。

待って、待って!?
子どもを殺された親に、犯人が作ったパンを!?

「このパン、見てください(にっこり)」は怖いわ……
メンタルの強さに定評のある樹がドン引きしてるからね

理子はサイコパスなの?
樹の手のひらに、笑顔でルオトのパンを乗せる理子。
理子は純粋な眼差しで、ルオトがこのパンを創作するに至った経緯を活き活きと語ります。
こわばった表情で、おそるおそる手の中のパンを見つめる樹。
しかし唐突にそのパンの名前が「アマリリス」だと告げられ、樹は悲鳴を上げてパンを落としてしまいます。
間違いなくこのドラマの一番のホラーシーンです。

アマリリスは、樹の娘がルオトにピアノで聴かせていた曲だね

理子は事情を知らないんだろうけど、これはあまりに樹がかわいそうだ…

知っていても「娘さんを殺害したことを忘れていないって証拠ですね!(にっこり)」ってなりそう…

理子なら言いそう
津山善行(つやま・よしゆき)
津山善行/吉田ウーロン太
ルオトが働くパン屋「幸せの穂」の店主です。
ルオトの過去を知った上で「小林一真」という偽名で働くことを受け入れた理解ある大人…と思いきや、裏ではルオトと同じような境遇の聡美を養女として受け入れ、精神的に支配し、性的虐待を続けていました。
津山聡美(つやま・さとみ)
津山聡美/馬場ふみか
パン屋「幸せの穂」で働く、津山善行の養女です。
津山善行から虐待を受けていましたが、養父しか自分を守ってくれる人がいないと思い込んでおり苦痛に耐えていました。
ルオトの「奪わなければ幸せになれない」という言葉に感化され、ある晩、聡美はルオトと共に津山に反撃します。

ここだけはルオトをちょっと応援したくなっちゃうね

でも残念ながら、ルオトは聡美を救ったわけじゃなくて、聡美の新たな支配者になっただけなんだ……
そこからはルオトに心酔し、ルオトの役に立ちたい一心で、樹を追い詰める行為に加担していました。
篝伸哉(かがり・しんや)
篝伸哉/平山祐介
12年前、貴志ルオトを確保した元捜査一課のエースです。現在は警察を辞めてバーを経営しています。
樹とは親交があり、組織の協力を得られない樹の状況を察して、ルオトの身辺調査を引き受けました。
貴志茉莉絵(きし・まりえ)
貴志茉莉絵/斉藤由貴
貴志ルオトの母親です。
裕福な男性の愛人として生活しているようで、ルオトはその男性との子どもになります。
現在もルオトの父から援助を受け、愛犬のリリとともに不自由のない生活を送っていますが、事件のショックから心を病み、当時の記憶も失ってしまいました。

樹のことも、ルオトが殺害した穂乃花のことも、自分に子どもがいたことさえも忘れているよ

ルオトが歪んだ原因は、どうやら茉莉絵のようなんだ
ストーリー終盤に向けて、ルオトとの間にだんだん何があったのかがわかってくるよ
ルオトの行動の謎を解くための重要人物となります。
小野塚優一(おのづか・ゆういち)
小野塚優一/吉沢悠
樹の元夫であり、穂乃花の父です。
現在は再婚しており、子どもと3人で暮らしています。
樹が警察官になることに反対し、そのことがきっかけで離婚しました。
反対した理由は、樹に自分の人生を失ってほしくないという思いがあったためです。
しかし、樹の決意が変わることはありませんでした。
ルオトが再び樹を狙い始めたことで、優一と優一の新しい家族もルオトのターゲットになります。

原作での樹は妹を殺害される設定となっているため、優一はドラマオリジナルの登場人物になるよ
タイトル「ギバーテイカー」の意味とラストシーンの考察
タイトル「ギバーテイカー」の意味
本作の「ギバーテイカー」とは、ルオトが操れそうな人間に取り入る際に使う理屈です。
人間を「Giver(与える側)」と「Taker(奪う側)」に分け、社会の中では「奪われてばかりの人間」が存在し、そのような人間は「奪う側」にならなければ幸せになれないとする考え方になります。
これにより、金田や聡美を心酔させ思い通りの犯罪を行わせました。

ルオトは与える側のふりをして近づき、実際には相手を支配して利用する、上位テイカーといえるね
ラストシーンの考察
最後にルオトは「どうすればよかったのか」と樹に尋ねますが、樹はルオトに、法で裁かれるよう無感情に伝えます。

この樹の答えが、ルオトにとって一番ダメージがあったんじゃないかな…
ここからは考察です。
母から愛情を与えてもらうことが出来なくなったルオトは、家庭内で起きたある事件を通じて、結果的に母を取り返しました。与えてもらえないなら奪うしかないという、自分の中で無意識に育った価値観を、その後もルオトは正す機会を得られなかったのだと思います。
唯一、穂乃花の犠牲がルオトに「医療少年院」という更生の機会を与えることとなりましたが、その間もルオトはおそらく「次は樹先生から何を奪おうか(ワクワク)」と考えるばかりで、早く退院することだけを考え過ごしたのではないでしょうか。
すべての始まりは幼少期の体験によるもので、ルオトにしてみれば、どうしようもなかった部分もあったでしょう。
そのため最後にルオトは、樹に「どうすればよかったのか」と、かつての教え子として問いかけたのだと思います。

でも「教師としての樹」をこの世から消し去ったのは他でもないルオト。
樹からは「刑事としての回答」しか与えてもらえず、ルオトは初めて「奪う=得る」のでなく「大切なものを失う」ことを知り、自分のしでかしたことの間違いに気づいて涙をみせたんじゃないかな
ぜんぶ推測だけど…
原作漫画との違い
ギバーテイカーの原作は「ライフ2 ギバーテイカー」という漫画です。
「アフタヌーン」にて2016年から2018年にかけて連載されました。
作者はすえのぶけいこ先生。
累計発行部数1,000万部を突破した「ライフ」という大ヒット少女漫画の作者です。

ライフは女子高生のイジメを描いた作品で、2007年に北乃きいさん主演でドラマ化もされたよ
本作は「ライフ2」を冠しているものの、ストーリーに直接の関係はありません。
ギバーテイカーの絵柄は、人物はかわいらしく、少女漫画のように線が美しいため読みやすい作風です。
一方で、戦闘シーンや主人公が感情をあらわにする場面では、線も太くなり、躍動感のある青年誌らしい描写も見られます。
以下では、ドラマ版と原作漫画の主な違いを紹介します。
被害者が違う
ドラマ版では、ルオトに殺害されたのは樹の娘ですが、原作では妹です。
主人公の年齢が違う
妹が殺害されたときの樹は、高校生くらいです。
そのため、ルオトとの年齢も近い設定となっています。
ルオトは6年で医療少年院を退院し、その時の樹は23歳の刑事になります。
主人公は元教師ではない
原作の樹は教師をしておらず、卒業後にそのまま警察官となっています。
主人公の評価が違う
ドラマ版の樹は、組織の指揮にしたがわないため周囲から厄介者扱いされています。
原作では、手段を選ばないものの結果は出す優秀な刑事として描かれており「組織からの評価は高い」という点においてドラマ版と異なっています。
武闘派、大食い、酒好き、汚部屋、アウトローな捜査も可という粗っぽい人物であり、優秀であるがゆえに周囲から妬まれているという設定です。

警察ドラマ好きの方なら、「アンフェアの雪平夏見」というとイメージしやすいかも
そんな「シゴデキ主人公」が、ルオトによって失態を演じ、もともとのやっかみもあって居場所を失っていくストーリーとなっています。
主人公への仕打ちがひどい

ドラマ版でも「今のご時世でそれはまずいのでは」というシーンが何度かあったね

でも原作を読んだらドラマ版はマシかも…と思えてしまう
原作では、ほとんどの男性警察官が、女性警察官を下にみる古風な価値観を持っています。
また、ルオトを誤認逮捕した樹に対しては、私物をゴミ箱に捨てる陰湿ないじめが行われ、それを受けて主人公が床に膝をついて謝るという、目を覆いたくなるようなシーンも描かれています。

フィクションとはいえ怖すぎる…

原作者さんは「ライフ」という女子高生のいじめ漫画を大ヒットさせた方だから、ファンサービスというと語弊があるけれど、この作者さんならではの描き方で主人公の強さを見せてくれたんだろうね
原作の椿理子は本当の親友
逆に原作のほうがマイルドなのは、同期の椿理子です。
原作では樹より年上で、樹のよき理解者という真の親友ポジションとなります。

樹が悲鳴を上げてアマリリスを落とすシーンも、原作を元にドラマオリジナルにした感じだよ
規格外なルオトの射撃術
ドラマ版では、元刑事の篝をけん銃で射殺したルオト。
直接の犯行シーンはないものの、遺体の状況から背中を一発撃ったようです。

これ難しそうだなって思ったんだけど、原作を読んだらどうでもよくなるよ
原作のルオトは、篝の正面でリボルバー式の拳銃を瞬時に取り出し、片手撃ちで心臓と眉間に2発撃ち込んでいます。
その後、駆けつけた外国人SP風の男2名も、残りの弾で仕留めます(ここは両手撃ち)。

強すぎんだろ…

ファブルかな?
ちなみに篝は、ルオトよりも早く自動式拳銃を手にしていたにもかかわらず、まだ銃を手にしていないルオトに撃ち負けています。
最終決戦はマシンガンVS木刀
ドラマ版のルオトは、けん銃一丁を持って小学校に立てこもり、同じくけん銃一丁を持った倉澤樹と対峙します。
これに対し、原作でルオトが最終決戦に選んだ武器は、片手で連射できるサブマシンガンです。
同窓会が行われている学校の体育館に現れ、ステージから銃を乱射します。

ルオトの腕前が超一級なので、最初に一発だけ撃たれた校長は、弾が左肩から胴体を抜けて右腕に抜けているよ

貫通弾を装填しているのかな?
そのような状況で、現場に急行する樹。
樹は防弾衣もけん銃もなく、私服に木刀を携えて校舎に乗り込みます。

ヤンキーかな?

原作めちゃくちゃおもしろそうやん……
ドラマ版は、樹を元教師にした改変の意味がラストシーンで見事に回収されていると思います。
一方で、原作準拠でアクション多めのドラマやアニメにしても、かなり面白そうな作品です。特に「樹VSルオト」のラストバトルはかなり盛り上がると思います。樹が校舎に乗り込む時のビジュアルとセリフがめちゃくちゃカッコいいです!
ギバーテイカーを観るなら
本記事では「ギバーテイカー」について、ストーリーや登場人物、ラストシーンの考察、原作との違いなどを解説しました。
ギバーテイカーはWOWOWオンデマンドやAmazonプライムビデオで配信されています。
ルオトがなぜこのような人間になってしまったのかを考察しながら視聴するのがおすすめです。

