クラシック音楽と深いつながりのあるテレビドラマ「相棒」。
クラシック曲を劇判として取り入れている刑事ドラマは他にもありますが、相棒はほかでは見られない、音楽への独特なこだわりが感じられます。
この記事では相棒とクラシックのつながりを独自視点でまとめました。
相棒の重要な場面でクラシックが使われている
相棒が土曜ワイド劇場として初めて地上波に登場したプレシーズンの第1話は、ブラームスの交響曲で幕を開けます。

ドラマの顔ともいえる部分に大音量でクラシックを使うのすごい…
この「開幕クラシック」のパターンは他の回でもみられます。
例:プレシーズン全作、密やかな連続殺人、バベルの塔、蜜愛、アリス、警察官A、怪物と聖剣 など
また、いろいろな回の重要なシーンで使われる曲もあります。

初期のころの相棒の印象だね

これは思い浮かべるシーンがみんな違う曲になると思う

北条閣下が「ぞうさん」を歌っているシーンが一番に思い浮かぶよ…(相棒season1最終話)
次も初期の相棒でよく使われてきた曲です。

転調して曲想がやわらかくなったところからがよく使われているね

大河内監察官の「ああ…頭が痛い(キレ気味)」が聴こえてくる…(season2第2話)
そして元旦スペシャルなどで、この曲もよく使われます。
他にも、特定のストーリーに象徴的に使われた曲もあります。
・season3第8話「誘拐協奏曲」
→グリーグ「ピアノ協奏曲イ短調」
・season11第11話「アリス」
→ショパン「ノクターン20番 遺作」
・season20第2・3話「復活」
→ヴィヴァルディ「夏(第3楽章」
・season23第1・2話「警察官A」
→モーツァルト「ピアノ協奏曲第20番第1楽章」
・season23第18・19話「怪物と聖剣」
→バッハ「トッカータとフーガ ニ短調」
など

season20「復活」の「加西周明の館」のBGMすき

聴くだけでNPC加西と忍者のコスプレをした杉下右京・冠城亘・青木年男の姿が見える…

season23の「警察官A」と「怪物と聖剣」は、両方とも杉下右京の語りパートのBGMとして使われた曲だね

おもしろい使い方だったね!
主人公・杉下右京がクラシック愛好者である
相棒では主人公である杉下右京が、作品の中で「クラシック愛好者」として生きています。
職場にレコードを持ち込んで聴いている
警視庁の「陸の孤島」と呼ばれる特命係。
生活安全部(今は刑事部薬物銃器対策課)の部屋の奥にある小さな部屋に追いやられた杉下右京は、そこにティーセットや、クラシック曲を聴くためのレコードプレイヤーなどを持ち込んでいます。

一人でヘッドホンで聴き入っているイメージがあるね!
ときどき曲にあわせて指揮していたり…
杉下右京の初めての活躍も「クラシック曲」
杉下右京の初めての活躍もまた、クラシックに絡むものです。
通常の刑事ドラマなら、主人公の初めての見せ場には、犯人の追跡や鋭い推理シーンが描かれそうなもの。
しかし杉下右京の初めての見せ場は、ベートーヴェンの「第九」を携帯電話から大音量で犯人にきかせて攻撃するという、なかなか変わった活躍でした。
この爆音クラシック攻撃によって、犯人の人質となっていた亀山薫を窮地から救っています。

平成のガラケーが怖すぎる…
(注)平成のガラケーの音量は安全です
ピアノ演奏もできる
頻繁にでてくる設定ではありませんが、杉下右京はピアノ演奏の腕前もかなりのもの。
相棒season3「殺しのピアノ」ではショパンの英雄ポロネーズを演奏したり、事件捜査のため、ある特定の鍵盤を使うジャズ風の曲をとっさに思いついて演奏したりと、演奏技術に長けています。

両方とも、水谷豊さんは本当に弾いているらしい!
さすがに英雄ポロネーズの音源はプロのものになっているけれど(それでも音と指の動きがぴったり合っている)、ジャズ風の曲は水谷豊さんの演奏らしいよ!
相棒世界の住人たちもクラシックが好き
相棒の世界でクラシック好きなのは杉下右京だけではありません。
飲食店のBGMとして使われていたり、犯人など事件の関係者たちもクラシックを聴いています。

劇判として流すだけじゃなく、登場人物が作品の中で聴いているんだね
・season3第9話「潜入捜査」
→ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー 前奏曲」
・season4第1話「閣下の城」
→シューベルト「アヴェ・マリア」
・season10第18話「守るべきもの」
→バッハ「管弦楽組曲第3番(BWV1068)アリア」
・season22第19話「トレードオフ」
→チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」
など
クラシック曲だけをまとめた作品集がある

なんと、相棒では公式から、相棒に使用されたクラシック曲のアルバムまででているんだ!

通常のサウンドトラックとは別にクラシックシリーズだけで展開されているという異質さ…
相棒では公式から、「相棒 Classical Collection 杉下右京 愛好クラシック作品集」と題したクラシック曲を中心とする3つのアルバムまで展開されています。
この「杉下右京愛好クラシック作品集」はなんと全3シリーズ。
制作陣が、かなりの熱量で「相棒(杉下右京)×クラシック」の世界観を大切にしていることがうかがえます。
まず、1作目はこちら。

杉下右京が英雄ポロネーズを演奏している「殺しのピアノ」のシーンがジャケットになっているんだ
発売されたのは2008年12月です。ドラマ相棒では、season7(亀山薫が特命係を卒業したシーズン)の時期となります。相棒season1~6あたりで使用されたクラシック曲のうち17曲(+相棒のOPテーマ付き)が収録されています。
作中ではもっとたくさんの曲が使われていますが、そのなかでもかなり印象的に使われた曲が集められているイメージです。
もちろん英雄ポロネーズも収録されています。

全収録曲は、商品ページに掲載されているよ
2作目は、2009年3月に発売された3枚組の「DELUXE」版(全36曲)です。最初の「相棒 Classical Collection」の曲はほぼ入っており、さらに新しい曲が追加されています。
そして最後(最新作?)はこちらです。
こちらは2014年6月に発売されたアルバムです。season12が3月に終わったタイミングで、相棒season7~12あたり(神戸尊~甲斐享)で使用されたクラシック曲の一部が収録されています。
相棒 Classical CollectionⅡ

season12までってことは、冠城亘や亀山薫(再)のシーズンでは作られていないんだね
ちょっとざんねん…
未収録の曲もある
相棒で使用されたクラシック曲はかなり多いため、作品集に収録されていないものもたくさんあります。
そこでこの記事では、これまでの相棒全シリーズを対象に、作中で使用されているクラシック曲のうち曲名がわかるものをまとめました。
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