【相棒season6】第17話「新・Wの悲喜劇」を解説

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「新・Wの悲喜劇」は、相棒Season5「Wの悲喜劇」に続く夫婦の間のちょっとコミカルな殺人事件の第2弾。
今回の夫婦は、亀山家の真上の部屋に住んでいる白鳥夫妻。
妻の寿々美を演じるのは、お笑いコンビ「オセロ」のツッコミで知られる中島知子さん。
フジテレビの「笑う犬」(1998年~2003年)の世代にとっては忘れられない芸人さんです。
杉下右京の推理をものともせず、関西弁でユーモアたっぷりに切り返していく、見どころたっぷりの一話になっています。

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「新・Wの悲喜劇」の概要

放送日

2008年3月5日

主な出演者

白鳥寿々美/中島知子
白鳥晋三/徳井優

相棒のレギュラー

杉下右京、亀山薫、亀山美和子、宮部たまき、伊丹憲一、三浦信輔、芹沢慶二、角田六郎、米沢守

脚本

輿水泰弘

監督

近藤俊明

「新・Wの悲喜劇」のあらすじ

深夜2時を過ぎた暗い部屋の中、顔の見えない人物がパソコンで掲示板サイトを見つめている。そして「平成仕置人」を名乗る復讐代行の書き込みを見つけて、手をとめた。

朝になると、そこは白鳥夫妻の暮らすマンションの一室であった。

キッチンで朝食を準備している妻の白鳥寿々美(しらとりすずみ/中島知子)は、包丁を手に取れば夫の晋三(徳井優)を刺す妄想をし、夫が背を向ければエプロンの紐で首を締める妄想に駆られた。寿々美は夫を殺害したいのである。

夫が出勤したあと、寿々美は近所のスーパーへ買い物に出かけた。すると同じマンションに住む亀山薫に出会い挨拶を交わす。

亀山薫と美和子の住む部屋は、白鳥家のちょうど真下。さらに薫とはマンションの管理組合の役員を一緒にしたことで顔見知りとなっていた。寿々美は薫が警察官であることを知っており、歩きながらの帰り道に「最近の警察の検挙率」を尋ねる。

亀山が大ざっぱに答えていると、マンションの前で、亀山家を訪ねてきた杉下右京と宮部たまきに出会う。

寿々美の質問に、杉下右京は「31.2%」と答えた。そんなに低いのかと驚く一同。

寿々美とは亀山家の前で別れるが、杉下右京は寿々美の背後から、これは刑法犯トータルの数字であり、殺人事件は96.8%なのでほぼ間違いなく捕まると伝える。

まるで頭の中を見透かされたようなことを言われ、やや面食らう寿々美。

果たして寿々美は、夫への殺意を抑えることができるのだろうか。

「新・Wの悲喜劇」の見どころ

足を負傷した美和子

杉下右京と宮部たまきが訪ねてきた理由は、負傷した美和子を見舞うためです。

スキー場ではしゃいでしまい、どうやら足を骨折した様子の美和子。

薫によれば、トイレに行くのもままならないほど不便な生活を敷いられているようです。

美和子をマネして、亀山薫が「ちょっかっこー」と言っているけど、何?

直滑降”だね

スキー板を縦に平行にして真っすぐ滑る方法だよ

スピードが出やすいから危ないんだ

「新・Wの悲喜劇」の意味

本作のタイトル「新・Wの悲喜劇」は、season5の「Wの悲喜劇」を思わせるタイトルとなっています。

前回は、亀山夫妻の隣の部屋の夫婦での殺人事件だったね

夫が妻を殺害する「ある仕掛け」と、それが発動するまでの状況を最初に視聴者に見せて、それを杉下右京たちがそれをどのように解決していくかという展開だったね

今回の「新・Wの悲喜劇」は、亀山夫妻の上の部屋に住む夫婦間で起きる殺人事件であり、冒頭で妻から夫への強い殺意が描かれます。

妻を演じるのはお笑い芸人でもある中島知子さんだね

キレッキレの関西弁で不穏なストーリーなのにずっとコミカルな空気が漂っています。

タイトルの元ネタは、親族内での殺人事件を描いた推理小説「Wの悲劇」となります。

ついに寿々美が夫を殺害する?

杉下右京たちと別れて帰宅した寿々美は、宅配サービスで10キロ分のドライアイスを受け取ります。

寿々美は箱を開け、そのドライアイスを粉々に砕いて保管しました。

その後、夫の帰宅を知らせるチャイムの音で、寿々美は目を覚まします。

ダイニングテーブルでうたた寝をしていたんだ

そして夫が風呂に入ったのを確認すると、寿々美はドライアイスの箱を持って浴室の前にそっと立ち、浴室の電気を消してすばやくドライアイス浴槽に入れます。

そして混乱する夫が脱出できないよう、外からドアを抑えて待ちました。

細かく砕かれたドライアイスは湯に触れて、凄まじい勢いで気化していきます

しばらくして夫が二酸化炭素中毒で意識を失ったところ、寿々美は換気しながら夫に近づきます。

そして夫を湯船に入れ、湯を高温にして全身にやけどを負わせて救急車を呼びました。

夫は病院で亡くなりました

杉下右京の追及

美和子の家で騒ぎを聞きつけた杉下右京と亀山薫が、白鳥家を訪問し、勝手に中を調べます

いつものやつだ!

その結果、浴室から玄関までは濡れた足跡が続いているものの、電話機のあるリビングの方向にはその足跡が続いていません

どういうこと?

足跡は寿々美のものなんだけど、問題はいつ靴下が濡れたのかなんだ

現場の状況から、寿々美の靴下が濡れたのは、浴室で夫を発見した寿々美が湯船に水を足したため、浴槽から湯があふれたタイミングでした。

しかしそうなると、寿々美は風呂場で夫を発見したときは水を足さず、乾いた足でリビングに行って電話で119番をし、そこから浴室に戻って水を足したことになります。

寿々美にこのことを問い質すと、寿々美は「濡れた靴下を脱いで再度履いた」、「119番は外の公衆電話からかけた」など次から次に言い訳します。

結局、寿々美が罪を犯した証拠はないため、その日は逃げ切られてしまったよ

でも葬儀の日、特命係が再びやって来るんだ

後日現れた特命係は、事件の核心に迫っており、夫・晋三の二酸化炭素中毒を疑っていました。

なんと騒ぎのあった時間に亀山家のベランダでタバコを吸っていた角田課長が、真上の部屋の排気口から気体が下向きに降りていく現象を見ていたのです。

司法解剖すれば、二酸化炭素中毒の痕跡が見つかるとし、杉下右京たちは寿々美に詰め寄ります。

夢オチからの大捕物

しかし、ここまでの出来事はすべて寿々美の夢でした。

「よ、よかった」

再び、寿々美はチャイムの音で目を覚まします。

時間は夜の9時。

今日は夫が家の鍵を職場に忘れて出勤しているため、夫だと考えた寿々美は、相手を確認せずに玄関を開けます。

すると突然、サングラスをかけた見知らぬ男が押し入って来ました。

男はナイフを向けて、寿々美に襲いかかってきます。

そのとき、ちょうど特命係が美和子スペシャルをお裾分けに来たため、犯人はベランダから逃走。屋外へ逃げましたが、亀山薫と角田課長が追跡し、公園で確保しました。

夫も妻を殺そうとしていた

亀山たちが犯人を追っている間、さすがにショックを受けた様子の寿々美に付き添う杉下右京。

そんな時、白鳥家に夫の晋三が帰宅します。

仕事から帰ってきたら警察がいて、妻が襲われたと聞いたらもうびっくりだよね!

でも杉下右京は、チャイムを鳴らさず玄関ドアを開けて入ってきた夫の方に違和感を覚えるんだ

寿々美に、そもそもなぜ相手を確かめずにドアを開けたのかと尋ねると、寿々美は「夫はこの日たまたま自宅に鍵を忘れており、夜9時ころに帰宅すると連絡があった」と説明しました。

このことから杉下右京は、さきほどの侵入者は夫が仕掛けたものであり、寿々美を殺害しようとしたのではないかと、帰宅した晋三に尋ねます。

やがて犯人が捕まったとの連絡が入ると、夫は震えながらインターネットで妻の殺人を依頼したことを認めました。

冒頭でネットの掲示板を見ていたのは夫の方だったんだね

なんてこった…

しかし、夫は「これは正当防衛だ」と主張します。

「寿々美が自分を殺そうと企てているから、先にやっただけ」というのです。

何をトチ狂っとんねん」と、しっかり突っ込む寿々美。

トチ狂ってるのは両方だよ

原因は夫婦のすれ違い

寿々美が夫を毛嫌いするようになった理由は、小さな生活のズレの積み重ねでした。

歯磨き粉のチューブを真ん中から押して使うことや、寝顔が気持ち悪いことなど、すべてが気に入らないようになったといいます。

しかし寿々美が離婚したがっても、夫は笑って相手にしてくれません。

歯磨き粉のチューブは、寿々美は下から押して欲しいそうだよ

そんなの残りが少なくなってからでいいじゃん!前作の欣司の懐の深さを見習ってほしいよ!

欣司は小言を言わないだけでトイレのドアに貼る派だから…

ところで、夫の行為は正当防衛になるの?

成立しないよ

具体的な侵害行為が差し迫っていないからね

正当防衛は、急迫不正の侵害があったことが成立要件の一つです。「殺されるかも」と感じただけで行った行為に対しては成立しません。

捜一トリオに連行される夫の晋三。

そんな夫に、寿々美は離婚届にサインしてから行くよう求めますが、夫はサインを断ります。

そのほうが寿々美に長く苦痛を与えられると考えたからでした。

最後に寿々美の殺意に気づいた杉下右京

男に押し入られた時、寿々美は抵抗するためにドライアイスをぶちまけました。

杉下右京は、床に散らばった多量のドライアイスや、後に米沢守が寝室から防毒マスクを発見したことから、寿々美が近々何をしようとしていたのかを察します。

夫が捜査一課とともに部屋からいなくなったあと、杉下右京は寿々美に、防毒マスクでは二酸化炭素は防げないと伝えます。

しかし、寿々美は知っていたようで、二酸化炭素を防ぐためではなく、夫を素顔のままで殺害することができないから用意したと告白しました。

相手に顔を見られながらでは、心が耐えられないってことだね…

防毒マスクやドライアイスの調達があと少し早かったら、捕まっていたのは寿々美だったかもしれません。

杉下右京は寿々美に、実行のチャンスに恵まれなかったことに感謝して眠るように告げました。

「新・Wの悲喜劇」の小ネタ

角田課長も見舞いにくる

美和子の見舞いには、杉下右京たちに遅れて角田課長もやって来ました。

理由は「おいしい手料理をごちそうになったから」。

前作「Wの悲喜劇」で、美和子の謎料理「美和子スペシャル」を振る舞われたメンバーが集合したね

美和子スペシャルって、あの色が独特なやつね…

味もかなり独特だったみたい。でも角田課長の感想は最初からずっと「うまい」だったんだ

殺人の検挙率は約96%

杉下右京は寿々美の質問に対し、警察の検挙率について全体では31.2%、殺人事件だけみれば96.8%と回答します。

ちなみに令和6年における刑法犯の検挙率は38.9%、殺人は96.6%です。

法務省HP|犯罪白書

殺人事件の検挙率はずっと高いままなんだね

米沢守が一言

憎み合う夫婦を見て、米沢守が、自身も結婚している間は「背中に妻からの殺気を感じていた」とつぶやきます。

え、あのかわいい奥さんが!?

まーくんて呼んでたのに…

米沢守の妻との話は、米沢守のスピンオフとなる劇場版の「鑑識・米沢守の事件簿」にて描かれます。

小説原作のスピンオフ作品だね

公開時期と近い回だからPRもあったのかな

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