【相棒season15】第11話「アンタッチャブル」の見どころを解説

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衣笠副総監の娘の初登場回です。衣笠家の複雑な事情が垣間見える事件となっています。

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「アンタッチャブル」の概要

放送日

2017年1月11日

主な出演者

桜田ひより 草川祐馬 崔哲浩

相棒のレギュラー

杉下右京・冠城亘・月本幸子・伊丹憲一・芹沢慶二・角田六郎・青木年男・内村完爾・中園照生・衣笠藤治(大杉漣)・大木長十郎・小松真琴

脚本

山本むつみ

監督

橋本一

「アンタッチャブル」のあらすじ

人通りの少ない路上で、会社員が刺殺される事件が発生する。
犯人について有力な目撃者が現れるが、その人物への接触は警察内部で固く禁じられた。
目撃者は警察関係者の家族であるらしいが、それが誰の家族なのかは明かされない。

目撃証言については当該警察官が事情を聞き取り、文書で提出したとされる。しかしその内容は「30代前後の黒いパーカーを着た男性」といった不十分なものであり、事件捜査は行き詰まっていた。
刑事部の内村と中園は、組織の命令など聞くはずもない特命係の二人が目撃者の件を勝手に調べて接触しないよう、呼び出して釘を刺す。
しかし、心境の変化を見せた中園と、特命係がこの件で破滅することを期待する青木年男の思惑が交錯し、ついに目撃者の正体が明らかになる。
その人物とは、この春に赴任してきた警視庁副総監・衣笠藤治(大杉漣)の一人娘である、中学生の市原里奈(桜田ひより)であった。

「アンタッチャブル」の見どころ

市原里奈とは

市原里奈(桜田ひより)は、警視庁副総監・衣笠藤治(大杉漣)の一人娘です。
私立西應学園中学に通う中高一貫校の生徒で、本作の時点では中学3年生として描かれています。

ある事情から「衣笠」ではなく、母親の姓を名乗っています。

警戒心が強く賢い女の子

市原里奈は特命係を警察官だとすぐに見抜き、余計なことは話すまいと足早に立ち去ろうとします。

しかし杉下右京が里奈たちの「たまり場」について事情を知っていることを匂わせたことにより、ようやく話を始めます。

父親・衣笠藤治が嫌い?

月本幸子が里奈に父親について尋ねると、里奈は父親のことを「いつも自分が正しくて、人が自分の指示どおりに動かないと気に入らない」人物であると説明します。
家政婦が作ったご飯を一人で寂しそうに食べる里奈。
おそらく家族をバラバラにしたのは父のせいだとの思いがあり、イライラしてしまうのでしょう。

なぜ「接触禁止」なのか

衣笠が目撃者への接触を禁じたのは、娘の身の安全を優先したためでした。

衣笠家に起きた3年前の脅迫事件

3年前、衣笠副総監の自宅に、衣笠本人や家族に対する殺害予告が送りつけられる事件がありました。

その影響で妻(里奈の母)は心労から体調を崩し、自宅を離れ、長期療養を余儀なくされています。
しかも、この殺害予告事件の犯人はいまだに特定されていません。

衣笠はここまで出世する過程のなかで、多くの敵意や恨みを買ってきた人物であると言われています。おそらくその自覚があったからこそ、娘を守るために母方の姓を名乗らせ、友人には父のことを「役人」と説明させるなどし、父親との関係を表に出さないようにしてきたと考えられます。

中学生の女の子にとっては、不自由で嫌だったろうね…

今回の事件において、里奈が目撃者として表にでれば、ふたたび危険にさらすことになりかねません。

目撃者として聴取されると、少なくとも氏名や住所、年齢が供述調書に記載されます。後に裁判の資料として、色々な人が目にする可能性もありますし、事件によっては公判出廷もありえます。

姓は母方でも、里奈は衣笠副総監と同じ家に住んでいるからね…


また、今回は里奈自身も衣笠に「逆恨みが怖いので警察に行きたくない」と伝えています。
このことから衣笠は、里奈の身元を伏せ、捜査員に対しても詳細を明かさない対応を取ったのです。

自分のせいで怯えている娘に言われたら、当然こうなるよな…

でも本当は、親に隠したい秘密があったんだよ…

市原里奈の秘密

父親には「逆恨みが怖い」と話した里奈ですが、警察の事情聴取を受けたくなかった理由は、本当は別にありました
彼女は、自分の周囲にいる「悪友」に迷惑がかかることを恐れたのです。

最近の里奈は、「学校帰りに友人宅で勉強する」と言い、実際には事件現場付近にある不良中学生のたまり場に出入りしていました。犯人らしき人物を目撃したのも、その近くに設置された自動販売機へ、里奈が一人でタバコを買いに行ったときのことだったのです。

私立の進学校っぽいし親は警察のお偉いさんだし、確かにいろいろまずい…


人が亡くなっている以上、目撃した事実を黙り続けることはできませんでした。しかし、父にたまり場の友人のことやタバコのことを知られることは避けたい里奈。

そのため里奈は、タバコのくだりを隠し、被害者と言い争っていた人物の外見を簡単に伝えるにとどめます。

衣笠副総監も娘を事件に巻き込まないよう、あえて詳しい聴取に踏み切らなかったのかもしれないね

家族がバラバラになったことに負い目を感じてそう…

中園参事官の心境の変化

衣笠の意向にしたがい、特命係に目撃者やその家族に関する情報を隠してきた中園ですが、その心境に変化があります。

休日、中園は自宅で妻や娘から素っ気ない態度を取られ、居場所を失っていました。
仕方なく一人で近所の食堂のような店に立ち寄ると、そこには、かつて中園が研修で一緒だった現場の刑事・稲葉康勝(草川祐馬)がいました。
中園との再会を喜ぶ稲葉との会話は、やがて今回の事件へと移っていきます。
稲葉によれば、事件当日は被害者の娘の誕生日だったとのことです。

現場には、箱に入ったバースデイケーキが潰れて落ちており、その箱には、幼い女の子が好みそうなウサギやクマの絵柄が描かれていました。

稲葉は「これから誕生日が来るたびに、娘は父親が殺された日を思い出すことになる」と語ります。

これは、胸がぐっと締め付けられるわ…

この言葉で心を動かされた中園は特命係に、目撃者の父が衣笠であることを(うっかり口をすべらせた体で)伝えます。

特命係に復讐したい青木

警察官になる以前の出来事をきっかけに、特命係に復讐したい青木は、父親と衣笠副総監が昔から個人的に親しいため、衣笠家に関しては事情通です。

特命係が触れてはいけない衣笠の事情に踏み込み自滅することを期待して、協力的な態度を装い、衣笠家に関する情報を特命係に提供します。

杉下右京と冠城亘が、衣笠の娘に接触するため特命係の部屋を出ていった後、青木は「特命係の終わりのはじまりだ」と嬉しそうに笑います。

特命係に復讐したい青木については、こちらの記事で解説しているよ

役に立てて嬉しい里奈

花の里で特命係にすべての事情を打ち明けたあと、事件のことが気になった里奈は現場へ足を運び、そこで再び特命係と出会います。

現場に立ったことで当時の記憶がより鮮明に呼び起こされ、里奈は、犯人の持ち物から、犯人の勤務先かもしれない店の名前を思い出しました。

杉下右京は里奈に感謝の言葉を伝え、花の里の女将・月本幸子から預かっていたくず餅を手土産として差し出します。

自分が役に立てたことが嬉しかったのか、里奈はここでようやく笑顔を見せ、くず餅を受け取りました。

かわいい

犯人は捕まったが…

ところがこのあとトラブルがあり、里奈は犯人に襲われてしまいます。

幸いにも怪我はありませんでしたが、犯人は里奈に対する暴行罪の現行犯として逮捕されたため、父親にタバコや悪友に関する話を隠し通すことは難しくなりました。

しかし、里奈の態度は最初とは打って変わって素直であり、ずっと被害者のことで心を痛めていたのか涙を流します。

本当はいい子なんだよな

でも衣笠たち家族を微妙な感じにしている脅迫犯が見つからないと不安だよね…

特命係を「負の遺産」とする衣笠

里奈から事情を聞いた衣笠副総監は、青木年男に対し、特命係のように指揮系統に従わない存在は、警察組織にとって危険な存在であると語ります。

上の命令に違反するのはいつものことですが、今回は、複雑な事情を抱える衣笠家の件に触れてしまったのです。青木のねらいどおり、特命係は衣笠副総監に完全に目をつけられてしまいました

このとき、特命係のことをよく知らない衣笠副総監にしてみれば「そもそも命令に従わない警察官がなんで野放しになっているんだ?」って感じだっただろうね

それで、誰か強力な人物が守っているんじゃないか、と直感したのかもしれないね

そして青木が持参した資料によって、因縁のある甲斐峯秋が、特命係を復活させていた事実を突き止めます。

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サブスクで観るなら

「アンタッチャブル」と一緒に観たい回

・season16第12話「暗数」

 アンタッチャブルの続編。衣笠家を脅迫した犯人が判明します。

・season15第10話「帰還」

 アンタッチャブルの一つ前の回。衣笠藤治が甲斐峯秋に第1話「守護神」での仕返しをされた回です。

・season16第1・2話「検察捜査」、第10話「サクラ」

 衣笠藤治が特命係と甲斐峯秋を狙いはじめます。

・season14第15話「警察嫌い」

 青木年男が特命係に復讐を誓うきっかけとなった回です。