【相棒season13】第19話「ダーク・ナイト」のあらすじと見どころを解説

テレビドラマ「相棒season13」の第19話を解説します。

ダークナイトとは、闇(dark)の騎士(knight)の意味です。今回の犯人が使用する異名であり、アメリカのヒーロー・バットマンを表す「ダークナイト」にちなんだものと考えられます。バットマンといえば、正義感が強く悪人に対しては自ら法を犯して制裁を加えるダークヒーローのことです。なお、相棒の闇の騎士は「ダーク・ナイト」になります。

相棒の衝撃回、ダークナイト。

衝撃のストーリーに対し、当時のネットの反響は大きく、迂闊に検索するとネタバレをくらう罪深い回でもあります。

しかし、ダークナイトはストーリーの衝撃もさることながら、視聴者が楽しめる仕掛けもちゃんと用意されています。

当然この仕掛けというのは、犯人がわからないからこそ楽しめるものなので、初回はネタバレなしで観ることをおすすめします。

その一方で、ダークナイトのストーリーは1時間47分であり、その中では過去や未来の事件がぎゅうぎゅう詰めで展開されています。

かなり集中して視聴しなければ、おそらくストーリーを追うだけになってしまうはずで、最悪の場合、視聴者を楽しませるための仕掛けに気づかないまま最後まで視聴してしまうおそれがあります。

今回は、ダークナイトのストーリーを、犯人のネタバレなしで整理してみました。

最終話「ダーク・ナイト」の概要

放送日

2015年3月18日

主な出演者

鈴木裕樹 瀧川英次 

相棒のレギュラー

幸子・笛吹悦子・伊丹・芹沢・角田課長・米沢・内村部長・中園参事官・甲斐峯秋・大河内監察官

脚本

輿水泰弘

監督

和泉聖治

最終話「ダーク・ナイト」のあらすじ

IT企業の社長・深山育洋(石川伸一郎)が、マンションのエレベーターで、顔を隠した男に殴られ重傷を負う事件が発生しました。

犯人は、世間を賑わせている正体不明の「ダーク・ナイト」。

警察で捕まえられない悪人を私刑に処する、連続傷害事件の犯人です。

犯行を終えたダークナイトは、赤色の上着を裏返して黒色に変え、階段を駆け下りていきます。

場面が変わり、サイレンの音が聴こえる夜の公園にて、黒色の上着姿の男が水道水で手を洗っています。男がネックウォーマーとサングラスを外すと、その顔は、特命係の甲斐享(成宮寛貴)でした。

ある日の甲斐享は、高校時代からの親友・梶祐一郎(鈴木裕樹)の妹・景子(中島妙子)の3回忌に出席していました。

3年前、通り魔によって理不尽に命を奪われた景子。犯人は心神喪失が認められて無罪となり、梶や甲斐享にとって後味の悪い事件です。

そして場面は再び現在へ。

ダークナイトが深山育洋を殴った数日後、ついにダークナイトによる殺人事件が発生します。

被害者は、政務活動費の不正流用疑惑のあった都議会議員・辻堂匡臣(岡崎宏)です。

その後、ダークナイトとして逮捕されたのは無職の種村和真(瀧川英次)でした。種村は特命係に対し、自分がダークナイトであることを認め、これまでのすべての犯行についても自供します。

種村を発見したことで内村刑事部長から珍しく褒められる特命係ですが、二人は種村の模倣犯を疑い行動を開始します。

最終話「ダーク・ナイト」の見どころ

ダークナイトとは

警察で捕まえられない悪人を私刑に処する、連続傷害事件の犯人です。

サングラスとネックウォーマーで顔を隠し、赤いジャンパーを着用して犯行に及ぶ特徴があります。

2件目の傷害事件を機に、世間から「ダークナイト」と呼ばれるようになっています。

ダークナイトが起こした事件一覧

ダークナイトによる傷害事件と認められている事件は、2013年8月から始まりました。

証拠不十分などで野放しとなった暴力団関係者などを対象に、深山育洋までは半年に1回くらいのペースで事件を起こしています。

ダークナイトによる犯行は、以下のとおりです。

発生日被害者職業被害程度
2013年8月26日(月)カトウミノル危険ドラッグを繁華街の店舗に卸していた元暴力団員不明(鼻血が出ている)
2013年12月1日(日)オカダハルヒト闇金業者のボス不明(鼻血が出ている)
2014年5月12日(月)ヤグチリキヤ家出少女に売春をさせていた暴力団員肋骨3本骨折、前歯2本欠損
2014年10月24日(金)モトムラマサヨシ暴力団のフロント企業の社長 不明(鼻血が出ている)
2015年3月4日(水)深山育洋暴走族ホワイトタイガーの元メンバー鼻骨骨折
2015年3月8日(日)辻堂匡臣政務活動費の不正流用疑惑で会見を開いたばかりの都議会議員死亡

最新の辻堂匡臣に係る犯行について、甲斐享は種村和真による模倣犯を疑っています。

ダークナイトの評判

ダークナイトに対する世間の反応は、インターネットを中心に賛否両論です。

「ヒーロー気取りキモい」などのアンチの意見もありますが、右京さんによれば、おおむね7割がダークナイトに賛同しているのではないかとのことです。

ネットの掲示板では、「必要悪」、「もっとやれ」など、ダークナイトを持て囃す書き込みが見られます。

梶祐一郎について

梶祐一郎(鈴木裕樹)は、甲斐享の高校時代からの親友です。

甲斐享は悦子に、梶祐一郎のことを「やんちゃ仲間」と話しており、他にも、ボクシングをしていること、昔からよく他校の生徒とケンカをしていたこと、そして、妹を3年前に亡くしたことなどを話しています。

梶祐一郎の妹の事件とその後の未解決事件

3年前、梶祐一郎の妹・景子が、仕事帰りに通り魔に刺されて亡くなりました。

この時、景子の体は、三十数か所も刺されていたといいます。

しかし、犯人である浜中忠弥(はまなか・ちゅうや)は、脱法ドラッグによる心神喪失が認められ無罪となります。

妹の命を理不尽に奪われ、あろうことか犯人は裁かれず、当時の梶祐一郎は激しく憤ります。

その浜中忠弥は、釈放から1か月後に暴漢に襲われて大ケガをしています。この傷害事件の犯人は、まだ捕まっていません。

ダークナイトをネタバレなしで観るべき理由

「ダーク・ナイト」は、冒頭で甲斐享がダークナイトであるかのようなシーンが流れます。

視聴者にとっては衝撃の幕開けです。

冒頭のシーンのとおり、甲斐享が犯人なのか、それとも犯行シーンでは犯人が顔を隠していることからミスリードの演出なのかを考えながら視聴することになります。

場面の切り替わりが多く、登場人物の行動把握が難しい回になっていますが、事件解明に繋がる伏線もストーリー中にあるため、右京さんと一緒に推理ができる回になっています。

右京さんがどの時点で真犯人に気づいたのか、最後に種明かしもあるため、推理しながら観るとさらに面白いです!