BORDERは、主人公刑事が死者と話せる異能系ドラマです。
刑事としてはチート級の能力にも思えますが、決して能力頼みのストーリーではなく、むしろ能力のせいで、超えられない警察捜査の壁に苦しめられることになります。
ダークなストーリー展開の中、主人公の能力がさまざまな角度でストーリーに絡み、最後まで展開を読ませない連続ドラマになっています。
BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係の概要
放送時期
2014年4月10日~6月5日(木曜夜9時)
2017年10月6日(前編)
2017年10月13日(後編)
検視官・比嘉ミカ(波瑠)のスピンオフ
2017年10月29日
ドラマ本編の続きとなる2時間SP
主な出演者
小栗旬 青木崇高 波瑠 古田新太 滝藤賢一 野間口徹 浜野謙太 遠藤憲一 升毅 北見敏之
少し前のドラマですので、当時の役者さんの年齢もチェックしておきましょう。
ドラマ初回時の年齢
・小栗旬・・・31歳
・青木崇高・・・34歳
・波瑠・・・22歳
波瑠さんのクールで落ち着いた大人の感じが、とても大学生くらいの年齢とは思えません。
制作
テレビ朝日
原作者
金城一紀氏の原案による、漫画・小説・テレビドラマのメディアミックスプロジェクトです。
脚本家
金城一紀
監督
橋本一 波多野貴文
音楽
川井憲次
BODERのあらすじ
警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係の石川安吾(小栗旬)が、ある事件現場の周辺で何者かに銃で頭を撃たれる。一時は生死の境をさまようも、奇跡的に弾丸を頭部内に留めたまま目を覚まし、職務へ復帰した。
ある殺人事件の現場に臨場した石川は、耳鳴りのようなものに襲われた後、亡くなったはずの被害者の姿を見る。
生者と変わらない様子の被害者たちは「私たちを殺した犯人を捕まえてほしい」と石川に話し、逆に石川の問いにも答えるようになる。
頭部の弾丸により目覚めた「死者と話せる能力」により、石川は法の限界を超えた捜査に足を踏み入れていく。
BODERのみどころ
能力頼みにならないストーリー
「被害者と話せる刑事なんてチートじゃん」…と思いきや、その能力だけで解決できるようなケースはありません。
死者の証言は証拠にならず、むしろこの能力により、石川は警察捜査の限界に悩まされることになります。
BORDERの見どころは、石川がどうやって事件を解決するのかです。
以下、各話の簡単な見どころをまとめます。
タイトル | ストーリーの見どころ | ゲスト |
---|---|---|
第1話 発現 | 一家が惨殺され、被害者である親子が現れる。被害者は石川に犯人を伝えるが、その人物には強固なアリバイがあった。 | 清水美砂 小柳友 |
第2話 救出 | 連続殺人事件の犯人と目される男が、石川たちの前で自殺し、死者として現れる。石川はその様子から、まだ見つかっていない被害者がいることに気がつく。 | 丸山智己 |
第3話 連鎖 | 団地の敷地内で男性の他殺体が見つかり、石川の前に現れる。男性は、生前に薬物の影響で団地に住んでいた母子を殺害した人物だった。 | 金井勇太 |
第4話 爆破 | 遺体に「取扱注意」と紙を貼られて亡くなっているホームレスが、石川の前に現れ、犯人から殺害前に「おとり」であると告げられたという。その時、被害者の遺体に仕掛けられた爆弾が爆破し、検視を行っていた比嘉は負傷してしまう。 | 渋谷謙人 |
第5話 追憶 | 他人の住居の敷地内で身元不明の男の遺体が発見される。男は石川の前に現れるが記憶を生前の失っており、成仏できず石川に泣きつく。 | 宮藤官九郎 |
第6話 苦悩 | 若い女性が立て続けに転落死し、警察はいずれも自殺と判断するが、石川の前に現れた女性の1人が他殺であると訴える。しかし、背後から犯人に襲われたため顔は見ていなかった。 | 弓削智久 |
第7話 敗北 | ひき逃げで亡くなった若い男性が、石川の前に現れ、犯人を伝える。その犯人とは、現職の外務大臣であり国家公安委員長も務めた人物の息子であった。 | 川籠石駿平 |
第8話 決断 | 元刑事が頭を銃で打ち抜かれて亡くなる事件が発生する。石川の前に現れるが、石川が一人になるタイミングと合わず話ができない。 | 飯田基祐 |
第9話 越境 | 8歳の男の子がショッピングモールから連れ去られて殺害される。死者の話から石川は犯人を割り出し、別件で逮捕するも、本件の証拠が何一つ掴めない異例の事態となる。 | 大森南朋 |
2時間SP BORDER贖罪 | 前回の捜査での行動が問題となり、石川は監察管理官の聴取を受ける。現場検証の際、亡くなった若い女性が石川の前に現れ、石川に犯人を捕まえるよう依頼する。 | 満島真之介 中村ゆりか 國村隼 |
赤井が紹介する裏稼業チームが強い
死者と話せる能力により真犯人にたどり着いても、立件するには証拠が必要です。
そこで石川は、上司である市倉卓司(遠藤憲一)が利用しているという情報屋・赤井(古田新太)を頼り、赤井に紹介してもらった裏稼業の者たちの協力を得て事件を解決していきます。
違法な情報収集や証拠のねつ造に手を染めてしまう石川ですが、重厚なストーリーと裏稼業を請け負う魅力的なプロフェッショナル達により、不思議と悪事を働いているようには見えません。
市倉専属の情報屋です。石川を認め、市倉に内緒で石川に協力するようになります。
多くの情報を正確に記憶し、それらを石川に提供するほか、ホームレスの人脈を使って目撃証言を偽証させることもします。
第8話で暴走し始めた石川を一度は遠ざけるも、その後は再び協力しており、特に『BORDER贖罪』ではメンバーを集めて石川の状況把握に動くなど、ピンチの石川を心配する様子を見せます。
赤井が石川に最初に紹介した裏稼業の人間です。
コンビのハッカーであり、対象者のスマホやパソコン、行政機関のデータベースなどに侵入して情報収集を行います。
石川の捜査に協力的であり、第9話では報酬の金の受け取りを断って働いています。
一方で、石川が犯人の誹謗中傷をネットで拡散するよう依頼したときは石川に幻滅したようで、初めて依頼を断っています。自分たちの中で、正義のラインをしっかり守っているのです。
ガーファンクル(野間口徹)、サイモン(浜野謙太)
侵入や盗聴、文書偽造が得意なスズキは、主に証拠のねつ造で活躍します。
変装が得意であり、サラリーマンや作業員など、どこにいても怪しまれない格好と挙動でさまざまな場所に溶け込みます。
また、石川以外のクライアントを掛け持ちしている様子もあり、商売繁盛(?)のようです。
スズキもまた信念をもっており、ガーファンクルらと同様、第9話では報酬の受け取りを断って協力しています。
スズキ(滝藤賢一)
比嘉ミカとは
比嘉ミカ(波瑠)とは、BORDERに登場する警視庁の特別検視官であり、スピンオフ作品もあるほど人気のキャラクターです。
階級は警部補になります。
海外のモデルケースを参考にした設定
比嘉ミカは警察官でありながら医師免許を持ち、法医の役割も兼ねています。
そのため、検視のために現場に臨場し、その後は医局で自ら解剖を行います。
この設定は、米国型検視システムのモデルケースを参考にしているそうです。
また、刑事のように現場周辺を見て回ることもあり、時に捜査員のような視点から、石川たちに重要なアドバイスを行います。
解剖室のクラシック曲
比嘉ミカは、解剖中にクラシック音楽を流す習慣があります。
以下、作中に出てきた曲名を紹介します。
作曲家 | 曲 |
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サン=サーンス (フランス:1835年~1921年) | 動物の謝肉祭 「白鳥」 |
作曲家 | 曲 |
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タルティーニ (ヴェネツィア共和国:1692年~1770年) | ヴァイオリンソナタ 「悪魔のトリル」 第2楽章 |
作曲家 | 曲 |
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バッハ (ドイツ:1685年~1750年) | フーガの技法 BWV1080 |
作曲家 | 曲 |
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サン=サーンス (フランス:1835年~1921年) | 交響詩 「死の舞踏」 |
作曲家 | 曲 |
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R・シュトラウス (ドイツ:1864年~1949年) | メタモルフォーゼン 23の独奏弦楽器のための習作 |
BORDERを見る方法
ドラマ本編となる『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』とその続編となる『BORDER 贖罪』は、テラサの見放題プランで視聴することができます。(たまにAmazonプライム・ビデオでも視聴可)
比嘉ミカのスピンオフとなる『BORDER 衝動‐検視官・比嘉ミカ‐』については、テラサの見放題プランで視聴できます。