【相棒season15】第15話「パスワード」のあらすじと見どころを解説

テレビドラマ「相棒season15」の第15話を解説します。

第16話「パスワード」の概要

放送日

2017年2月15日

主な出演者

橋本真実 小林且弥 田中幸太朗 池津祥子

相棒のレギュラー

幸子・伊丹・芹沢・角田課長・大木・小松・青木・益子

脚本

櫻井智也

監督

池澤辰也

第16話「パスワード」のあらすじ

入院中の幸子(鈴木杏樹)を見舞う右京さんと冠城君。

すると向かいのベッドから「あんた、この男に騙されてんのよ」と、女性の大きな声がします。

それは、同部屋に入院中の井上真奈美(橋本真実)に対し、真奈美の姉・松本貴子(池津祥子)が放った言葉でした。

ベッドの前には、真奈美の交際相手・吉田光雄(田中幸太朗)が立っており、どうやらこの吉田に騙されていると主張しているようです。

そこに、伊丹さんと芹沢さんがやって来ます。

先日、自宅で胸を刺されて亡くなったヘルパー・小松崎洋一(小林且弥)の事件を捜査中の2人は、関係者への聞き込みを行っていました。

今日は、被害者である小松崎を指名し、訪問介護サービスを受けていた真奈美から事情を聴くためにやって来たのでした。

小松崎と最後に会った時期について、真奈美は、1週間前に真奈美の家に訪問してもらった日が最後であると訴えます。

しかし、どうやら伊丹さんは彼女を疑っている様子で、続けて、彼女に犯行時刻のアリバイを尋ねます。

すると真奈美は語気を強め、「目の視えない私がどうやって人を殺すんですか」と問い返します。真奈美は盲目だったのです。

ふと、右京さんは、真奈美が入院している理由が気になり、真奈美に尋ねます。

真奈美は、買い物の途中で階段でつまづき、右手を負傷したと説明しますが、その日は大雪が降っていました。

右京さんは真奈美の話に違和感を覚え、事件を調べ始めます。

第16話「パスワード」の見どころ

幸子さんが胃潰瘍に

幸子さんが胃潰瘍で入院します。

ピロリ菌が原因であると説明しますが、冠城君は「ストレスになる客がいるのではないか」と邪推します。

青木が捜査に協力

特命係と捜査一課の間の情報の取り合いに巻き込まれながらも、青木が特命係の捜査に協力します。

今回、小松崎が通っていたマンガ喫茶の捜査も、青木一人に任せています。(ただしそのシーンはありません)

青木は、特命係に好意的にふるまいながら復讐の機会をうかがっています。今回は良い方の青木がでています。

大木と小松が喋る

組織犯罪対策課の大木と小松が特命係に、鑑識の益子について重要な情報をもたらします。

大木と小松の本日の会話

大木:益子、ネコ好きだから

小松:そ、ネコ好きだから

大木・小松・亀山・伊丹・益子は同期になります

益子、ネコ好きだから

益子とは、米沢さんの後に赴任してきた鑑識課員・益子桑栄(ましこ・そうえい)のことです。

階級は巡査部長。警視庁刑事部鑑識課の警察官となります。

伊丹刑事と同期という設定があり、現場では、米沢さんに負けず劣らずの鑑識眼を見せます。

ただ、愛想の良いタイプではなく、特命係には非協力的です。

そんな益子さんを、冠城君ネコの写真集で買収します。

タイトルは「まいにちひまたん」。かなり厚みがあり、手に持つというより小脇に抱えるといった感じの写真集になります。被写体はニャースターグラムで大人気の三毛猫「ひまわり」です。

そして、益子さんが初めて特命係を訪問します。

冠城君、鼻が利く

証拠品である小松崎の衣類についた香水の香りが、真奈美の姉・貴子からも香っていたという冠城君。

冠城君の嗅覚について、右京さんも「君、意外な特技があるんですねえ」と感心しています。

冠城君の人心掌握術が強すぎる

真奈美はかなり警戒心が強く頭の回転も速いため、なかなか本当のことを話してくれません。

そこで冠城君が、伊丹さんからの取り調べを受けた貴子に単独で接触します。

冠城君は、貴子の味方であるふりをして小松崎の話を聞き出します。

すると、小松崎が真奈美に、障がい者への寄附をしつこく迫っていたという新事実がわかります。

これは真奈美の話とは異なるものであり、このことから、真奈美が小松崎について何かを隠していることが確定するのです

ラストシーンでは、花の里で右京さんが「君、今回よくやりましたよ」と冠城君を労っています。

青木「俺は?」

右京さん、点字が読める

右京さんが点字で書かれた手紙を読むシーンがあります。

もうこのくらいでは、誰も驚きませんね。

しかも、点字による文章の書き方には通常とは異なる特徴があり、そのことも知っていた右京さんは、ある人物の点字に関する発言の矛盾点に気が付きます。

冒頭でほんの少しだけ点字を打つシーンがあります。2回視聴すると「ここがヒントになっていたのか」と分かります。

タイトルの「パスワード」

青木の捜査によって、小松崎は毎日マンガ喫茶からメールサイトにアクセスしていたことがわかります。

しかし、メールを送信した形跡はありません。

このことから右京さんは、連絡を取りたい相手とメールサイトのパスワードを共有し、伝えたい内容をメールの下書き機能を使って保存することで相手に読ませていたのではないかと推理します。

小松崎は亡くなる前、ある理由からこのパスワードを変更していました。その理由はラストでわかるのですが、とても切ないものとなっています。

真奈美役の橋本真実さんについて

ものすごく印象に残るお芝居でした。

生きていくために身に着けた慎重さとたくましさを持ちながら、心の中は常に孤独で不安だらけという複雑な人物像が、45分という短いドラマの中で伝わってきました。

真奈美の印象によって、ラストの右京さんに対する「血も涙もない」発言の印象も変わると思います。

思慮深い彼女ですから、きっと右京さんのこともいつか理解するのでしょう。

個人的には、美容室から帰ってきた後に髪型が変なのではないかと気にしてイライラするシーンが好きです。

最初はまったくわからなかったのですが、焼き芋を食べるシーンで、アンナチュラルの糀谷夕希子役の女優さんだと気がつきました。