【相棒season11】第1話「聖域」のあらすじと見どころを解説

テレビドラマ「相棒season11」のあらすじを紹介します。

第1話「聖域」の概要

放送日

2012年10月10日

主な出演者

賀来千香子・山田純大・団時朗・小林正寛・市川勇

相棒レギュラー

甲斐峯秋・大河内監察官(ラムネ)・笛吹悦子・伊丹・三浦・芹沢・角田課長・小松・大木・米沢・大河内監察官(ラムネ)・内村刑事部長・中園参事官(てるお)

脚本

輿水泰弘

監督

和泉聖治

第1話「聖域」のあらすじ

舞台は香港。

目黒区中根署の甲斐享は、香港の日本総領事館の晩餐会に出席しますが、その夜、館内のコレクションルームで総領事夫人・小日向詠美(賀来千香子)がけん銃を暴発させてしまい、副領事の妻を死なせる事故に遭遇します。

そしてその事故は、当然のように総領事・小日向貞穂(団時朗)によって隠蔽されることに。

甲斐享は、恩のある先輩刑事・根津(山田純大)から「目をつぶってくれ」と懇願されてしまいます。

自分は、このまま隠蔽の片棒を担ぐしかないのか。

心ここにあらずの状態の甲斐享と、香港で観光を楽しむ杉下右京が出合います。

なぜカイト君は香港の総領事館に招待されたのか

カイト君の父・甲斐峯秋と総領事館夫人・小日向詠美が、旧知の間柄であったためです。

きっかけは、カイト君が、念願の刑事課に配属されたことを先輩警察官・根津さんに報告するために香港を訪れることになり、根津さんがそのことを総領事夫人に話したところ、それならカイト君を招待したいという話に発展しました。

根津さんはカイト君と同じく警視庁に採用された警察官ですが、現在は外務省に出向し、在外公館警備対策官として香港で働いているため、現地の総領事館と交流があります。

右京さんとカイト君が出合うまでの時系列

右京さんが悦子と出合う

右京さんとカイト君が出合う前の週、カイト君の恋人でありCAである悦子が搭乗する航空機内(おそらく香港行き)で飲み物がこぼれるトラブルがあり、右京さんと悦子が顔見知りになる

右京さん、香港に降り立つ

右京さんが香港に到着。観光のため香港に滞在開始

悦子とカイト君が香港で合流

(ここから本編)カイト君、晩餐会で事故に遭遇する

香港の日本総領事館の晩餐会に出席したカイト君が、けん銃の暴発事故に遭遇する

カイト君と右京さんが出合う

香港を観光中のカイト君&悦子と、右京さんが出合う

第1話「聖域」のみどころ

日本であり、日本ではない場所

在外公館(大使館・領事館)には、原則として、その土地の捜査機関などが立ち入ることのできない「不可侵」の条約が定められています。

また、館内は「治外法権」の扱いとなっており、日本大使館や日本領事館の中でもし犯罪があれば、日本の捜査機関が捜査を行い、日本の法律で裁かれることになります。

ところが、「ここは一種の独立国」。「国王は総領事であり、彼の意向ですべてが決まる」と根津さんは語ります。

地元警察は館内に立ち入れず、かと言って、日本の警察が来るには時間がかかり過ぎるため、館内での出来事は、全員が黙っていれば、容易に事実を改変したり、隠蔽したりすることができてしまうということです。

このような特殊な場所で発生した事故が、右京さんとカイト君の初めての事件になります。

カイト君が絶妙にイラつかせてくる

この第1話「聖域」は、反抗期の子どものようなカイト君(29歳)の振る舞いが、とにかく鼻につく回です。

父親の話がでるたびに機嫌が悪くなったり、父親本人に向かって「おとといきやがれ」と悪態をついてしまったり、感情のままに行動します。

「親のコネがあれば刑事になることは容易ではなかったか」と問われ、一度は断った葉巻を吸おうとしたり、恋人の悦子に「お父さんのご威光は凄まじい」と言われて不機嫌になったり、「父親の七光り」と煽ってきた相手に頭突きをしたりと、とにかく反抗期の子どものような振る舞いが目立ちます。

こちらは父親と何があったのかよく分からない状態なので、「どうしよう、カイト君を好きになれない…」とだんだん不安になってくるでしょう。

しかし、そんな視聴者を、右京さんがまさかの方法でスカッとさせてくれます!

ある場面で、ブチ切れた右京さんがカイト君の背後を取って腕をひねり上げ、カイト君を思いっきり叱り飛ばしてくれるのです!

season11屈指のアクションシーンであり、これまでのカイト君の振る舞いがチャラになる、すべてに納得できるシーンだと思います。

この状態の2人がどうやって「相棒」になっていくのかがseason11の見どころです。このような「保護者と子ども」、「教師と悪ガキ」のような関係性からスタートしたことを覚えておくと、今後のストーリー展開がもっと楽しくなります。

カイト君のいいところも描かれる

とは言え、カイト君のいいところもきちんと描かれています。

カイト君は、事故で妻を亡くした副領事の気持ちを推し量り、事故を隠蔽しようとする根津さんに真っ向から反論する姿勢をみせてくれます。

右京さんが好きになりそうなタイプですよね

ストーリー以外での見どころ

神戸君が腰を抜かす

出演はないので見られないものの、大河内監察官から、右京さんが新しい相棒を自ら指名したことについて「私も驚きましたが、神戸は腰を抜かしていましたよ」と聞かされます。

場所は、神戸君と大河内監察官がよく会っているイメージのある、クラゲがいっぱい泳いでいるおしゃれなバーです。

右京さんが飲んでいるのはシャンパンかな?

カイト君の父・峯秋と小日向夫人の関係

カイト君の父・甲斐峯秋と、総領事夫人・小日向詠美は、約20年前、小日向夫妻がオーストリア大使館に赴任していた時、カイト君の父が出向してきたことをきっかけに知り合ったそうです。

その話をする夫人の様子を見て、もう一度、総領事が根津さんに語った「あの言葉」を思い出してみると、小日向夫人の例の件は、不思議なことに今回が初めてではなさそうに聞こえてきます。

この後のseasonを視聴するとわかるのですが、カイト君の父は、気の強そうな美女にかなり親切に振る舞うところがあります。